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オーストラリアの銀行口座は閉めて日本に帰るべきか

よくワーキングホリデービザの方や学生ビザの方から、オーストラリアの銀行口座を閉じて日本に帰国した方がよいか、という質問をいただきます。

一般的には使うか使わないかといった有用性でしか判断しませんが、ここでは違った角度から見てみましょう。

銀行の利息とは

まず、最初に銀行の利息とは何か、です。

バブル経済後に生まれた、育った世代には日本の銀行の利率があまりにも低すぎて、貯金をした際の利息というものを意識したことがない、できないという方も多いのではないでしょうか。利息というとむしろ、消費者金融やクレジットカードの滞納で自分が払うよくないものという認識のある方もいるかもしれません。

銀行の利息は簡単に言うと、

銀行預金等でお金を貸した際に元金と期間に応じて受け取るお金

のことを言います。銀行に貯金する、などよく聞きますが、これは銀行にお金を貸していることを言うのです。銀行にお金を入れていると残高が増えた経験のある方もいるかと思います。

利息とはこの増えた部分のことを言います。

言い換えると、利息とは

お金を貸した際に貸した側がそのお金を使えない、戻ってこないリスク(危険)を背負うことに対しての代償です。

例えば、自分が誰かにお金を貸す立場になってみましょう。

極端な例として自分は5万円(しか)持っているとしましょう。そこに誰かが明日大事なデートがあるから5万円貸してくれ、と頼んできます。自分はその5万円で明日車の修理をするはずでした。車が動かないで困っているからです。

そこで、5万円を貸すとしましょう。手元にあった5万円はなくなります。そして車の修理はできず車は動きません。しかも、貸した5万円は戻ってくる保証もありません。お金を返さずとんずらこく可能性もあります。しかし、この車を修理できず使えない代償、戻ってこない可能性の代償として、5万円が500万円になって戻って来るという場合と5万円が5万円のまま戻って来るという場合では貸す際に500万円になって戻って来るという方が貸す気が起きるという方が多いかと思います。

前者が利息ゼロ、後者が利息495万円ということです。495万円のために今使えなくなる5万円を手放すということです。

この利息額はこの代償と戻ってこないリスクによって決まります。ハイリスクハイリターンというのはこのことを言います。代償とリスクが高いと利息も高くなるということです。

上記のように銀行に貯金をするというのはこのお金を銀行に貸している状態のことを言います。

現在日本の銀行に貯金をしてもらえる利息は0.001%、0.002%などです。100万円を一年貯金して一年で10円、20円です。これに対しオーストラリアは3%から4%の利息があります。100万円貯金してたった一年で40,000円にもなります。同じ100万円を貯金して寝かしておいて日本の銀行とオーストラリアの銀行ではたった1年で40,000円弱の差があるのです。

これらが理由で日本に住んでいる方の中にはオーストラリアの銀行口座を喉から手が出るほどほしいという方もたくさんいます。それはそうです、住んでもないのでオーストラリアの銀行口座を開きたくても開くのが難しいからです(実際には可能なのですが)。だからこそ日本の銀行に手数料を払ってまで外貨預金をする方がいるのです。

ワーホリや学生ビザの方はこのオーストラリアの銀行を当たり前のように持っているのです。せっかくオーストラリアに来て得たこの貴重なオーストラリアの銀行口座を日本に帰るからという理由で閉鎖してしまうのです。

為替レートとは何か

円とドルには為替レートという円をドルやドルを円といった通貨を交換する際に交換(両替)の基準となるレート(為替レート)があります。

1ドル=90円の時、10,000ドルは90万円になります。1ドル=50円の時、10,000ドルは50万円です。逆に1ドル=90円の時、1,000,000円は11,111ドル、1ドル50円の時、1,000,000円は20,000ドルです。このように為替レートが違うと他通貨に両替した時に受け取る額が変わってくるのです。

上記から円高になると円をドルにした時トクします。逆に円安になるとドルを円にした時にトクをします。円高というのは1ドルあたりの円の額が減ることを言います。上記の90円が50円になったという場合です。一見円“高”とあるので50円が90円になった時が円高じゃないの?と思うのですが、1円あたりのドルが高くなった時のことを円高といいます。1円あたりにした1÷90=0.011と1÷50=0.02を比べると50円の方が数字が高いでしょう。

つまり、

ワーホリや留学に来て日本円を豪ドルに両替する場合は円高の時がよい、逆にオーストラリアで稼いだお金を円に両替する場合は円安の時の方がよい

ということになります。

日本に帰ってからもオーストラリアの銀行で投資する

さあ、ここで本題。

この高いオーストラリアの利息、円高円安を使ってお金を増やすことが可能です。

オーストラリアにいた際に貯めたお金、タックスリターンで戻ってきたお金をオーストラリアの銀行に貯めておきます。現在一年間で、3、4%増えます。日本に帰ってちょっとずつ貯金をしても、日本の銀行では100万円入れて一年で雀の涙ほどの数十円増える程度です。日本である程度貯め円高になった際にオーストラリアに送金、両替します。現在だと80円から80円代半ばになった時などです。その豪ドルを利息の高いオーストラリアの口座に眠らせておきます。

10,000ドルを利息4%で放っておいて10年で14,802ドルにもなります。この放っておいたお金を1ドル90円といった円安の際に日本に送金すると元々の100万円でさえ増えているのに、オーストラリアの銀行に寝かせて増えているのでもっと増えて円となって戻ってくるのです。

ドルと円の両替はレートのよい有名なWiseなどを使うとよいです。もちろん、両替のたびに銀行や両替手数料がかかるのである程度まとめて両替という方がよいでしょう。

Wise (TransferWise) business transfers review - 2023 | Finder

今の時代日本でもどこでもインターネットバンキングでいくらでも操作できます。

もちろん現金貯金自体がインフレ率に負けると意味がない、日本に帰ってからそもそもそんなに貯金できない、といったここでは説明できない難しいこともありますが、考え方としてはこのようになります。これだけでも知っていると違います。

ただ、全ての口座で利息が高いわけではありません。銀行によってOnline SaverやTerm Depositと呼ばれる利息が高い銀行口座に入れておきましょう。

仮にオーストラリアの銀行で貯金をしなくともオーストラリアの銀行カードにはVisaやMasterといったクレジットカードの機能が付いています。オーストラリアの銀行にお金があれば日本のお店や楽天市場、アマゾンなどの通販でも使うことができるので、使い切るまでオーストラリアの銀行口座を持っておくだけでもよいかもしれません。

注意事項

ただ、注意は

  • 日本に帰る際はオーストラリアの銀行にNon-Resident登録に変更して帰りましょう。これをしないと利息のためにオーストラリアを発った後もタックスリターンの申告が必要となってしまいます。
  • 本人確認ができるよう、住所など個人情報は日本なり最新の住所に変更しておく必要があります。

日本に完全帰国する際に税金上ですること【税理士解説】

ちなみにスーパーアニュエーションの返金申請にはオーストラリアの銀行口座が必須となります。タックスリターンの返金はEzy Taxでは日本の口座に国際送金はできますが、有料ですし、銀行手数料もかかるので、できればオーストラリアの銀行口座で受け取ることをお勧めいたします。

Ezy Taxはこのようにタックスリターンだけのためではありません。このようなお金のインサイトなども説明ができるサービスです。