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コロナウイルス特別措置のスーパーアニュエーション引き出しと節税ループホール

コロナウイルス特別措置のスーパーアニュエーション引き出し

現在コロナウイルスの経済対策Government’s Stimulus Packageの一環として10,000ドルまでスーパーアニュエーションの引き出しができます。コロナウイルスで仕事がなくなりお金がない場合のための特別措置です。通常は引き出した場合引き出し額には税金がかかりますが、今回の特別措置によりスーパーアニュエーションを引き出しても税金はかかりません

ただでもスーパーアニュエーションは引き出すことが難しく、少ない条件を満たさないとなりません。しかし現在は以下の条件のように大幅に緩和されています。

条件

以下の1つをクリアしている場合はスーパーアニュエーションを引き出すことができます。

  1. 失業中か
  2. JobSeeker Payment、Youth Allowance、Parenting Paymentを受給している、か
  3. 2020年1月1日以降に会社都合のリストラか、勤務時間が20%減か、自営業の場合総売上が20%減

引き出し最高額は

  • 2020年6月30日まで10,000ドル
  • 2020年7月1日から現在のところ3か月間に10,000ドル

合計20,000ドルとなります。

引き出しは4月20日以降myGovからにあるリンクから申請します。

注意事項

  • 現在コロナウイルスによる経済不況のためスーパーアニュエーションの残高が減っています。一度ご自分のスーパーの残高を確認してみるとよいかもしれません。つまり、今引き出すと残高が減った状態で引き出すことになってしまいます。
  • 一度引き出すと半年間引き出せないため、いくら引き出すか慎重に決める必要があります。

オーストラリア投資信託 – Managed Fund(マネージドファンド)VS Superannuation (スーパーアニュエーション)も参考に。

この制度のループホール(抜け穴)を利用して数千ドル節税する

このコロナウイルス経済対策のスーパーアニュエーションの引き出しには盲点があり、これを利用することで現金がある方は節税につなげることが可能です。

今回の最大20,000ドルの引き出しは特別に非課税(税金がかからない)です。この引き出したスーパーアニュエーションを経費計上目的のスーパーアニュエーションとして拠出すれば経費となります。その結果、税金額が下がります。経費計上目的のスーパーアニュエーションの拠出については経費をどれくらい使うと、スーパーアニュエーションにどれくらい拠出するとタックスリターンで税金はどれくらい減るのかをご覧ください。

例えば、2020会計年度に3月に失業するまで74,000ドル、4月からセンターリンクからの補助金を6,000ドル受給するとすると(経費なしと仮定)

10,000ドルを
引き出して拠出の場合
10,000ドルを
拠出しない場合
総収入 $80,000 $80,000
スーパーアニュエーション
拠出額(経費)
-$10,000 $0
課税所得 $70,000 $80,000
税金額 $14,617 $18,067
スーパーアニュエーション
での税金(15%)
$1,500 $0
トータル税金額 $16,117 $18,067

節税額は1,950ドルで、10,000ドルが会計年度2年分で3,900ドルの節税となります。

これは理論的には課税所得30,000ドルほどで効果があります。10,000ドルを拠出するとすると、課税所得が約157,000ドルまでの方が引き出すと10,000ドルをフルに使えます。

ただし、スーパーアニュエーションによる節税対策でも述べているように節税になるからといっても、スーパーアニュエーションの拠出は一度入れてしまうと原則引き出せないため、よく考えて行う必要があります。

これは今回のスーパーアニュエーション引き出しの特別措置で非課税だからこそできることです。また、ATOが抜け穴ということでルールを変える可能性もあります。

スーパーアニュエーションへの拠出での税金対策についてご希望の方はコンサルティングも行っております。

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