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オーストラリアのコロナウイルス禍で学ぶこと

コロナでいくつか分かった、感じたことがある、という方は多いでしょう。

いくつか上げてみると、

  1. 雇われている場合、雇用主は何かあったらビジネスを潰す方を選ぶ、従業員を切る、勤務時間を減らしたり、ビジネスオーナー自ら現場に出て人件費を調整弁とするビジネスが多い。
  2. 収入源が少ないのはリスクである。
  3. オーストラリア政府は有事の際は無理やりでもなんでも強制化してくる。しかし、それに対する補助もする。
  4. オーストラリア政府は自営業者には待遇がよい。
  5. お金というのは置いておくだけではなく、運用してそのお金を増やす努力をし、何かあった際に備える必要がある。
  6. オーストラリアの補助に甘えない人の方が危機下においては強い。
  7. ただでも開いていた格差がもっと開いていく

1. 結局被害は川下へ

ビジネスはどうしても生き残っていく必要がありますし、ビジネスオーナーも中々自分を犠牲にしてまでスタッフを守るという方の方が少ないのは仕方ありません。元々ビジネスにとって多い費用で、売上がなくなった際に一番減らせるのが人件費です。レントは減額交渉などで減額してもらったビジネスも多いですが、営業に関わらず発生する固定費です。仕入れは売上が下がれば必要ないので仕入れなければ済むことです。売上がない、少ないので仕事がない、人件費も払えないという環境下で仕方ない部分がありますが、人件費が調整弁として使われます。ビジネスが開店していてもオーナー自身が現場に出ることで人件費を減らすことができます。その結果雇われている方には勤務時間数の減少、給料の減少、解雇という形で出てきます。これは、

雇われていて安泰、という安定の裏返しでもあります。

2. 収入源を複数持っておくのはリスクヘッジになる

今回のコロナウイルス禍のような有事で被害を受けた際に、収入源が他にもあると被害が少なく済みます。当たり前という方もいるかもしれませんが、何かあった際に武器が1つだとそれを潰された時に武器がなくなるようなものです。これはリスクヘッジといい、何かあった時のリスクを分散させるということです。もちろん、どの業界、仕事にリスクがあるかは未知です。ただ、収入源を分散させることで何もしないよりはリスクは減ります。どちらにしても、収入を増やすという意味では雇われ+自分のビジネスという強さがあります。そして何より、1のようにならないよう

自分でどうにかするという選択肢を作ることができます。

3. オーストラリアはお金は何とかしてくれる

死人を出したくないという優しいオーストラリアと良い意味でも悪い意味でもピュアな国民。それに伴い無理やり規制はするがお金はきちんと出す。財政状態がある程度良く、資源国、第1次産業国で有事でも輸出が強く、人口が多すぎず、内需でもやっていける、政治へのある程度の信頼感、国の一体感がある国だからこそです。ジョブシーカーも最初は条件の大きな緩和がありました。元々、子供がいる家庭は結構な額のファミリータックスベネフィット(子供手当)もあります。他国よりなんだかんだいって生きていけます。ただ、もちろんこのバラマキはいかがなものかというのはあるでしょう。規制は州単位で決めるのに補助は国単位。VIC州と他州が同じ、観光業とその他の業界が同じというのもいかがなものかというのはあります。

4. オーストラリア政府はビジネスに優しい(甘い)

これはビジネスを潰すとそこで働いている人達が仕事を失う、景気が悪くなるというのがありますが、今回のオーストラリア政府にはそれを超えたものがあります。ジョブキーパー(JobKeeper)の方がいつものビジネスの利益より多い、人を雇っているビジネスと1人ビジネスの扱いが一緒、何もしないでもジョブキーパーがもらえる、貯金がいくらでも不動産をいくつ所有していても、お金をもらえるといったことがあります。

ジョブキーパーには最低売上条件がないため、売上(ジョブキーパー受給条件の)30%減でも金額にするとジョブキーパーの額の方が多いビジネス、元々のビジネスの利益より何もしなくてもジョブキーパーの額の方が多い、といったことが起こっています。また、ジョブキーパーには家族収入や資産(貯金や不動産などお金になるもの)条件がないため、配偶者、パートナーは今まで通り年収ウン万ドル、100,000ドル、200,000ドル、ビジネスをしている本人はビジネスの利益より多いジョブキーパー全額33,900ドルというケース、スタッフがいるビジネスはスタッフの勤務時間を調整弁にし、ビジネスオーナーは売上が減っても人件費減で利益は確保+自分のジョブキーパーで安泰か収入増、貯金や自宅、投資不動産をたっぷりと持っていてもジョブキーパーももらえるなど、ということも起こっています。このジョブキーパーに加え、ほとんどの州でグラント(補助金)もあります。失業手当のジョブシーカー(JobSeeker)よりもビジネスオーナーがもらえるジョブキーパーの方が金額が多いのも事実です。

5. 投資というのはもう1人の働き手であるが、パパではない

1を増やすためでもあり、自分1人ではなく持っているお金にも働いてもらい“働き手“を増やすことです。つまり、お金君という収入源を増やすことにつながります。何かあった際にお金を生むものを持っているということは余裕ができ、他のキャリアに進む準備、減給下においても生活していけるといった有事の際になんとかなる安心を得ることができます。

5は6にも関わりますが、2も5もしていないのに5に飛びついてしまう人がいることです。特にコロナ禍でジョブキーパーなどで収入がむしろ増えた方が、現在の収入源がない、減ったことを理由に安易に投資って何かやった方がいいんじゃ、とこっちの方に動くであろうことは予想が付きます。そして、セミナー、オンラインサロンなどの主催者が一番おいしい思いをする、といったことが起こってしまう。もちろん、投資自体はよいことです。ただ、

依存心を持って投資してしまうケースが出てくることが問題

です。

投資はギャンブル、投機ではないので一発逆転、それだけでなんとかなるということは少数です。一発屋にはなれても長期的にはどうかという問題もあります。しかし、2も6もできない方はなかなか5も難しい。逆に上記のように2も6もできる方は5をやってもうまくいくことが多い。このブログを読んでいる方の方が、センターリンクの補助金、コロナ補助金、タックスリターンの返金を増やすにはといった記事だけを読む方より強い。

ビジネスで成功する人は投資もうまくいくことが多いというのは有名です。これはビジネスを行うことで自分のビジネスの数字を見ている、長期的な考えができる、どのような商品、サービスをどのように売って稼いでいくか、という未来を見る癖が付いているからです。

6. コロナで現れた、試したい自分の底力

どうしても政府からの補助があると、何かやらなきゃ、とは思っても重い腰が上がらない、何をしてよいのか分からずナアナアとなるということが多いかと思います。3も問題で、諸刃の剣です。

しかし、同じ種類のビジネスでも何か違うことを始めている方や、コロナ禍を追い風としている方、コロナ禍の後を見ている方もいるのも事実です。コロナ禍でシティーに行かない人が増えたので郊外に店を移転したいのですが、今までビジネスの数字やマーケティングを考えたことがないので教えてください、周りが閉まっているうちに自分は開けて新規お客様を増やしたい、どうでもいい、自分ができることをやっていくだけという男前な方がいる横で、ジョブキーパーをもらえるにはあと売上をいくら減らせばよいのか、どの数字を会計操作すればよいのかと話している方、なんとなくそっちに寄ってしまう方がいます。

コロナ禍がオーストラリアで2020年3月半ばに始まり、今は2021年2月。1年弱が経ってしまいました。人によっては短かった1年弱、人によっては長かった1年弱、この間にすでに学校を卒業している、自分で新しいビジネス、事業を始めてきちんと稼いでいるという方はいます。

オーストラリアに生かされるのか、オーストラリアに生きるのか。

7. 格差が開いていく

世界中で株高になっていますが、実際コロナ禍が始まった当初には投資家の間でこれを予想した人の方が少ないということです。これは補助金などで逆にコロナバブルになったビジネス、人達の余剰資金(バブッた部分)が流れている、ということです。オーストラリアの一部地域で不動産が売れまくっている、というのも同じ理由になります。コロナで大した被害はないが補助金で潤った、コロナを追い風にビジネスが伸びた、上記のようなコロナ補助で実際収入が増えたなどです。大きいところだとアマゾン、フェイスブック、Zoom、グーグルは過去最高益です。しかし、実際コロナでもろに被害を被った観光業界、航空業界などもあります。

このように、大企業から中小企業、個人間でも大きく差が付いていくということです。巷でいうK字型の景気です。Kの右側が上に向いてる方、下に向いてる方があるのが分かるかと思いますが、強いところがより強く、厳しいところはさらに落ちていく二極化です。これは6による側面もあるでしょう。

コロナ禍で何を学ぶのか

このような状況から学べるのは、

  1. 雇用(雇われ)収入の他に何か副業を持っておく
  2. 雇われるのではなく自営業者として働いていく
  3. 自分の収入を確保、増やすことにお金を使っていく
  4. 上記で確保したお金を金融、不動産投資という形で増やし、有事に備えてとっておく

といったことが上げられるのではないでしょうか。

上記にある通り、どうしても4をいきなり目指していく方がいますが、1、2、3でお金を作る源泉(Vehicle)を確保した上でさらに4でお金君にも働いてもらうという順番です。

結局広い意味での“投資”で、自分でビジネスをし、そのお金を増やす努力をするということになります。ただ、いくらエネルギーがあっても、そのエネルギーを正しいベクトル(方向)に持っていくことも重要です。

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